「紙の本」はかく語りき (ちくま文庫)
によって 古田 博司
4.8 5つ星のうち(5人の読者)
「紙の本」はかく語りき (ちくま文庫)本無料ダウンロード - 内容(「BOOK」データベースより) 図書館に眠る書物の残骸。書店に氾濫する新刊書の群れ。その玉石混交の中から、「ポストモダン」の現代を生きぬく本を掬い出す。希代の本読みが、毒舌さわやか、愛情まったりと、埋もれた歴史書から最近のベストセラーまで、古今東西、ジャンルを超えて自由自在に泳ぎまくり、いつしか本の墓場は、豊饒な本の海へと変貌する。PR誌「ちくま」連載「珍本通読」に加筆した文庫オリジナル。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 古田/博司 1953年横浜生まれ。慶應義塾大学大学院修士課程修了(東洋史専攻)。延世大学、漢陽大学などで日本語講師を務める。滞韓6年の後、帰国。現在は筑波大学大学院教授。著書に『東アジアの思想風景』(サントリー学芸賞)、『東アジア・イデオロギーを超えて』(読売・吉野作造賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
「紙の本」はかく語りき (ちくま文庫)の詳細
本のタイトル : 「紙の本」はかく語りき (ちくま文庫)
作者 : 古田 博司
ISBN-10 : 4480430164
発売日 : 2013/1/1
カテゴリ : 本
ファイル名 : 紙の本-はかく語りき-ちくま文庫.pdf
ファイルサイズ : 27.48 (現在のサーバー速度は25.65 Mbpsです
以下は、「紙の本」はかく語りき (ちくま文庫)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
本書には源氏物語からショーペンハウアーまで、古今東西さまざまな美しい文体がちりばめられている。それらは筆者の文体によって、絶妙なバランスで溶け合い、肌馴染みのよい一つの世界を形成している。浮かび上がってくるのは、筆者の広く深い教養である。教養とは、固定化した知識の断片ではなく、知性の動く過程であり、それは文体という軌跡で刻まれているということなのだろう。本書を開くと、筆者の知性の息遣いが聞こえてくる。美術館の空間を楽しむように、ただ耳をすませて感じるままに受け取っていくだけで、ワクワクしながら読み進めることができた。知らない本、難しそうな本がたくさん登場するが、本書を読み終わる頃にはどの本も親しみやすい個性として現前するようになる。読者は本書をひとめくりすれば、書き手の導きによって、時間も空間も越えた読書を楽しむことができると思う。個人的にはグノーシスのくだりが一番印象に残っている。そこには本書の背後に貫かれているものが、象徴的に記されているかのようであった。
0コメント