日本の文学史 (保田与重郎文庫)
によって 保田 与重郎
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日本の文学史 (保田与重郎文庫)無料ダウンロードkindle - 内容(「BOOK」データベースより) 「私は日本の美術史をかきすすんで、近古近世に及んだ時、わが執心の本意をいふのに、文学史でなければならぬと感じたのである。」と「序説」に誌される通り、昭和47年5月に刊行された本書は、『日本の美術史』の筆を擱いてから、1年半後の昭和44年初夏に稿を起している。保田の生涯にわたる文業が、畢竟するところ日本文芸の源流と血統を顕彰し、讃仰感謝することにあったとすれば、即ち本書はその総仕上げと称しうる著作である。西欧文芸学とは無縁の筆致をもって、文芸の恢弘と伝承に殉じた文人たちを敬慕しつつ、古人を懐しみ古心に立ち返ろうとした本書は、通常の文学史とは根底から異った述志と祈念の書というべきであろう。
日本の文学史 (保田与重郎文庫)の詳細
本のタイトル : 日本の文学史 (保田与重郎文庫)
作者 : 保田 与重郎
ISBN-10 : 4786800414
発売日 : 2000/4/8
カテゴリ : 本
ファイル名 : 日本の文学史-保田与重郎文庫.pdf
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以下は 日本の文学史 (保田与重郎文庫) の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
「日本の美術史」の姉妹編ともいえるが、やはり文人保田の本領はこちらに出ているように思われる。本書は、保田の一貫した文学史観(というより、国体観というべきだろうか)に基づいて書かれた本だけに、それを受け入れられないかたにとっては少々辛いところもあるかもしれない。本書の執筆の目的は、読み進めてくればわかるとおり、日本の現状を憂うところにあると思われる。そして、天皇を中心に育まれてきた上代の純粋さが後年になって薄れ、それが江戸期に復活し、そして明治維新を経てそれが近代の流入とともに誤解されてゆく、という史眼である。しかし、本書を手に取ろうと考えるかたは、もう保田與重郎の思想については疾くにご承知だろう。本書は、もちろんスタンダードな日本の文学通史ではなく、あくまで保田の眼にうつった日本文学の変遷である、ということを念頭において読むならば、満足度はたかいとおもわれる。
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